いじめゼロを目指して

人格障害ってどんな障害?

「人格障害」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

 

人格障害とは、“人格”そのものに何らかの問題があって、
自分自身または周りの社会が悩むとされる障害のことです。

 

人格とは、その人の行動、考え方、感性、意思などの“パターン”のようなもの。
例えば、感情的になりやすかったり、自己中心的だったり、
思慮分別に乏しかったり、周りから「変わりモノ」のレッテルを貼られやすかったり。

 

人格は心の奥深くで組み立てられているもので、
「変えよう」と思って簡単に変えられるほど単純なものではありません。
そのため、自ら生きづらさを感じて悩む人も多いのです。

 

実は、いじめもこの「人格障害」と深い関係があるのではないか?
という説があります。

 

例えば、「反社会性人格障害」の人には、
良心の呵責が欠如していると言われています。
すなわち、衝動性が高く物事を計画的に考えられませんし、
刑罰を受けても違法行為を繰り返す傾向があります。

 

自己中心的な行動が目立ち、社会への迷惑も顧みませんので、
いじめ行為で人を傷つけても、「反省する」ということはないかもしれません。

自己愛性人格障害といじめの関係

「いじめ加害者の多くは自己愛性人格障害である」
という説も、よく耳にします。

 

自己愛性人格障害とは、自分は他の人とは違う“特別な存在”であり、
地位の高い人にしか理解してもらえないと考えに基づいて行動する人たちのこと。
いわゆる「ナルシスト」、自分大好き人間ですね(苦笑)

 

対人関係において不当に相手を利用したり、
相手に対して尊大で傲慢な態度をとったりします。

 

自己愛性人格障害には先天性と後天性がありますが、
心理学の専門書などを参考にする限りでは、「後天性」すなわち、
家庭環境や生育過程で自己愛になったケースが多いそうです。

 

自分大好き!で、他人は自分の利益のために利用すれば良い
…くらいにしか思っていないところがありますので、
自分が満足するために人をいじめる…ということもあるようです。

 

「自分大好き人間」はその名のとおり自分が大好き、
つまり自分が一番で他の人は二の次三の次ですから、
本当に意味でいじめ被害者の痛みを感じることはできないでしょう。

解離性同一性障害(多重人格障害)といじめの関係

もうひとつ、いじめとの関係が指摘されているのが、
解離性同一性障害(多重人格障害)です。

 

この人格障害の場合は、
この障害が原因でいじめ加害者になるというのではなく、
いじめられたことがきっかけでこの障害になってしまうというケース。

 

解離性同一性障害(多重人格障害)とは、いわゆる「多重人格」のこと。
複数の人格が同一人物の上に現れるという、非常に奇妙な障害です。

 

分かりやすい例として挙げるならば、
『24人のビリー・ミリガン』のビリーがいますね。

 

ビリーは、オハイオ州立大学キャンパス内にて、
三人の女性に対する連続強姦及び、強盗の容疑で逮捕されました。
裁判のための接見の中で、担当弁護士であるジュディ・スティーヴンスンは、
徐々にビリーの異常性に気付き始めます。

 

検事や精神科医の調査の結果、ビリーには、
デイヴィッド、ダニー、トミー、アレン、同性愛者のアダラナ(女性人格)、
アーサー、レイゲンなど、合計 23 人の人格を持っていることが明らかに!
原因は、ビリーが幼い頃に義父から受けた虐待行為にあることが判明したのです。

 

つまり、ひどい虐待や「いじめ」を受けた場合、
人格を分裂させることによってその苦難から逃れる
という防衛反応が働くことがあるということ。
これが、いわゆる「多重人格障害」です。

 

極端なことを言えば、
人格障害を発症して目の前の現実から逃れることができれば、
「いじめを苦に自ら命を絶つ」という最悪の選択は避けられるわけで…。

 

どちらが良いとは言えませんが、いじめ行為が
被害者のその先の人生を大きく変えてしまうことだけは確かなことです。

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