いじめゼロを目指して

目隠し状態では戦えない

ある一定の時間、目隠しをして過ごしてみたことはあるでしょうか?

 

聴覚や嗅覚が頼りになるとはいえ、
視覚が遮られると私たちの行動はたちまち制限されてしまいます。
それだけ、普段から視覚に頼る生活をしているということですよね。

 

情報がない状態での戦いというのは、この感覚によく似ています。
敵や自軍について“わからないこと”があるという状態は、
いわば目隠しをした状態で戦いを強いられているようなもの。
どこから敵がやってくるかもわからなければ、
自分の軍の配置がどうなっているのかを目で見て確認することもできません。

 

それだけ、“情報”というものは戦いに必要不可欠なものなのです。
目隠しの状態では100%力を出し切れないように、
必要な情報がない状態では軍の力を100%発揮することはできないでしょう。

 

ゆえに、「情報不足」という理由だけで負けてしまうことも…。

 

それで何万人、何十万人、何百万人の命を失われてしまうこともあるわけですから、
軍を率いる将が“情報”の重要性をどれだけ意識できているかは
その軍を構成する人々にとってはまさに命取りになるわけです。

情報は理性的な判断をバックアップする

『孫子』には、

 

「敵に関する情報が足りない故に敗れるとすれば、
そのような者は将の資質がなく、君主をよく補佐することもできず、
勝利を手にすることもできない」

 

という内容のことが書かれています。

 

つまり、勝利を手にするためには、最低限、
敵の事情をよく知っていることが必要不可欠ということです。

 

いじめ問題の場合も、単に「自分は絶対に負けない」「頑張る」と
精神論だけで乗り切るのは無理があります。
いじめ加害者側(個人の場合もグループの場合も)の事情をよく把握し、
なぜ自分がターゲットになっているのか、
どうすれば今の状況から脱することができるのか、
冷静に分析しなければなりません。

 

確かに、いじめは辛いです。
「そんなに冷静にはなれないよ」と思うかもしれません。

 

しかし、だからといって何も対策をとらず今のままでいるだけでは、
一向に辛い状況から逃れることはできないでしょう。
辛いかもしれませんが、状況を冷静に受け止めて、
どう行動すればいじめ加害者の魔の手から逃れられるかを
理論的に講じてみることが必要です。

 

そのためには、まずは相手と自分に関する“情報”が必要なのです。

“天運に託す”のは最後の手段

「人事を尽くして天命を待つ」
という言葉があります。

 

これは、自分にできる全力を尽くしたら、
あとは神や仏のご加護や運に頼るしかないという意味。
最初から天運に身を任せるのではなく、
まずは自分自身でも努力することが大切だということです。

 

いじめの被害に遭っている人に対して
「努力しろ」というのは酷な話かもしれませんが、
少なくとも、呪術的な方法で相手を呪ったり、相手の死を願ったり、
占いやおまじないなどに頼り切ったり…といった方法で
自分自身をなぐさめるのは止めた方が良いと思います。

 

確かに、占いやおまじない、神頼みは心のよりどころにはなります。
しかし、それが現実的な解決につながるでしょうか?
自分の心を慰めて自己満足するだけではありませんか?

 

辛くても、何かアクションを起こして現実を変えようとしなければ
今のまま、ずっと辛い状況が続いてしまうかもしれないのです。

 

今の自分にできること、例えば、
自分を分析して自分を変えてみること。
相手を分析して、相手の弱点を突く方法を考えてみること。
自分に有利な方向に誘導するためには、教師にどう相談すべきか考えてみること。
学校をアテにせずに外部に助けを求めるにはどうすれば良いのか、
学校以外の組織について調べてみること。

 

現実を変えるためにできることは他にも色々あります。
天運に託すのは、現実にできることを全てやった後でも遅くないのではないでしょうか。

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