いじめゼロを目指して

いじめ事件の代表的な判例

いじめを苦に中学生が自らの命を断つという痛ましい事件が相次いでいる昨今。
メディアの報道でいじめ問題がクローズアップされている感もありますが、
実際にはいじめは今に始まった問題ではありません。
すでに、裁判沙汰になっているケースも少なくないのです。

 

いじめ裁判の代表的な判例としては、次のような例があります。

 

☆1886年2月 東京都中野区区立富士見中学校
中学2年男子生徒が、いじめを苦に自殺。
調査の結果、「葬式ごっこ」などが行われていたことが判明し、
しかも教師4人もそのいじめに加担していたことが発覚。
保護者は、学校設置者、加害生徒2名の保護者を相手に
総額2,200万円の損害賠償を請求。
1991年、東京地裁は、学校の安全義務違反に基づく慰謝料300万円と、
弁護士費用100万円の支払いを命じています。
さらに1994年には、高裁より、中野区および加害同級生2人に対して1,150万円
(慰謝料1,000万円、弁護士費用150万円)の支払いが命じられました。

 

 

☆1994年7月 神奈川県津久井町町立中野中学校
中学2年男子生徒が、いじめを苦に自殺。
両親は、学校設置者に対しては“注意義務違反”および“報告義務違反”を理由に
8,000万円の損害賠償を請求。
加害生徒10人に対しては、共同不法行為責任で
各100万円の損害賠償を請求しました。
2000年には横浜地裁で勝訴。
県・町に対して3,947万円、
加害生徒9名に対しては軽200万円の支払いを命令しています。
さらに、2002年には東京高裁で勝訴。
県と町に対しては2,160万円、
加害生徒9名に対しては120万円を連帯して支払うよう命令しています。

まだまだある、いじめ事件の裁判例

☆1998年12月 福岡県飯塚市私立飯塚高校
高校2年生男子生徒が、同級生からの脅しや現金強要を苦にして自殺。
被害者両親は、加害生徒6人とその保護者に対して総額約7,000万円、
学校設置者に対して総額7,400万円の損害賠償を請求。
2000年に、加害生徒とは1300万円と直接謝罪で和解。
学校側とは、500万円と謝罪文で和解しています。

 

 

☆1999年11月 栃木県鹿沼市市立北犬飼中学校
中学3年男子生徒が、いじめを苦に自殺。
両親は、市や県、いじめ加害生徒2人と両親に対して
1億1,000万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
2005年9月、宇都宮地裁は、同級生2人と市、県に対して
合計240万円の支払いを命じています。
※ただし、いじめと自殺の因果関係については認められていません。
なぜなら、被害者が不登校になって自殺した時期は、
激しいいじめが繰り返されていた時期から期間が空いていたため。
被害者が「勉強が嫌になった」と話していたことも加味し、
「不登校を続け厭世的な心情に陥り、生きることへの意欲を失った」と
結論づけられています。

 

 

☆2000年1月 静岡県浜松市市立東陽中学校
中学3年男子生徒が、集団暴行を受ける。
その2日後、今度は加害者らを含む少年10数人が自宅へ押しかけて恫喝。
被害者は思いPTSDを発症する。
被害者と両親は、同級生11人とその保護者、浜松市に対して
総額2,420万円の損害賠償を求める裁判を起こす。
結果、2005年3月に、学校設置者である浜松市と和解。
2005年7月には、浜松地裁より、主犯に330万円、
4人に対して525,000円の支払いが命ぜられています。
(集団での恫喝の不法性が認められなかったため、原告側が控訴。)

 

 

☆2000年10月 福岡県北九州市小倉南区中学校
中3男子が、「ぼくは もう つかれました」という走り書きを残して自殺。
遊びを断ったことに対する暴行や恐喝があったことが判明し、
会社員(19歳)、専門学校生(19歳)、アルバイト店員(15歳)、無職少年(15歳)を逮捕。
被害者の両親は、「継続的ないじめが自殺の原因である」として
少年9人とその保護者に総額9,352万円の損害賠償を請求。
うち、5人とは和解するも、残る4人は「自殺に責任はない」と主張→裁判へ。
2003年9月に、4人とその保護者に対して、
恐喝・暴行による慰謝料として22万〜184万円(計556万円)の支払いが
命じられています。
(福岡地裁小倉支部)

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