いじめゼロを目指して

仕返しをするのは間違っている?

「やられたらやり返す」
という人もいれば、
「やられた痛みが分かるから、あえて仕返しはしない」
という人もいるでしょう。

 

いじめの「仕返し」をすることについては、ネット上でもよく議論されていますし、
人によって意見が分かれるところだと思います。

 

筆者は、「いじめのケースによるのでは」と考えています。
一時的なもので、しかも原因もハッキリしていて
被害者側にもちょっと非があって。
なおかつ、学校の先生も力を貸してくれるような“軽度”のいじめなら、
そんなイザコザはさっさと忘れてしまったほうが良いでしょう。
(この場合は、それが“いじめ”と言えるのかどうかも怪しいところですが)

 

しかし、自分の人間性をことごとく否定されたような
あきらかに“悪質な”いじめの場合は、
仕返しをすることが肯定される場合もあるのではないでしょうか。

 

なぜなら、仕返しをすることによって「その後のいじめ行為をけん制する」
という効果が期待できる可能性もあるからです。

 

具体的には…

 

いじめ加害者に対して、被害者が弱い立場の人間ではないことを思い知らす

 「自分が人に与えた痛みは自分に返ってくる」と身を持って実感する

新たないじめに対する抑止力になる

 

 

そもそも、いじめを行うのは、それが楽しい行為だからです。
逆に、嫌な思いや苦痛を伴う行為であることを思い知らされれば、
いじめっこだってその人をいじめようとは思わなくなるでしょう。

 

「裁判」という名の仕返し

いじめに対する仕返しの方法の一つとして、
「裁判」という選択肢もあります。

 

実際、別項で紹介している通り、
いじめを扱った裁判例は多数存在します。
(もっとも、その多くは、被害者が自殺で亡くなった後に
両親が加害者側や学校を相手に裁判を起こすというケースですが)

 

いじめの仕返しとして裁判を起こす場合は、
形式上は「経済的損害の補償を求める」という形をとります。

 

しかしながら、本当の目的は、

 

「いじめがどのような状況で発生したのか」
「なぜ学校側は事実を隠蔽したのか」

 

いじめ事件の真実を究明することにあります。

 

その背景には、

 

「相手に反省して欲しい」
「加害者を世間の晒しモノにしてやりたい」
「加害者に社会的制裁を加えたい!」
「被害者としての悔しさを世間の人にも分かって欲しい」
「傷つけられた人権を取り戻したい」
「真実が明るみにされれば、自分自身が救われるような気がする」

 

…等々、複雑な心理が潜在しています。

 

しかし、仕返し目的で裁判を起こしたとしても、
必ずしもその結果に満足できるとは限らないようです。
実際、裁判後のアンケートによれば、
裁判官に対して不満を感じている人は36.6%にのぼるのだとか。

 

しかも、裁判となれば解決までに長い時間がかかりますし
弁護士費用も工面しなければなりません。
(勝てば相手に請求できますが…)

 

そのため、
「裁判という仕返し方法は現実的ではない」
という意見も多いようですね。

 

訴訟を起こす前に準備すべきこと

それでも裁判で真実を明らかにしたい!
…そう思うのであれば、相当な事前準備が必要です。
最低限、次のようなことについては念頭に置いておきましょう。

 

◆自分はこの裁判に何を求めるのか?目的(最終着地点)を明確にしておこう

 

◆事実関係を時系列に沿って整理し、年表形式でまとめておこう

 

◆家族とよく話し合い、理解と協力を得よう(主に経済的な面について)

 

◆協力してくれる支援者を集めよう

 

◆証拠を収集しておこう
※いじめの内容を詳細を記した日記、手帳、加害者からの手紙類、
留守電のメッセージ、メール、ファックス、掲示板の書き込み、着信履歴、
通話録音テープ、いたずら電話の時間記録、壊されたモノ、
修理記録や請求書、銀行の支払い明細書、
ケガや病気の診断書、治療明細…等々
証拠になりそうなモノはことごとく保管しておくこと!

 

◆証言を集めよう

 

 

いじめ裁判の場合、加害者も証拠収集に奔走していますので、
時には被害者にとって不利な証拠を集めていることもあります。
ともすれば、証人になんらかの圧力をかけて
こちらに有利な情報収集を妨害される可能性もあります。

 

このようなことを未然に防止するためにも、
押さえられる証拠はできるだけ早いうちに抑えておきましょう。

 

【参考】
・『緊急出版 いじめ少年犯罪に、宣戦布告 史上最強の告発マニュアル』
/プレスプラン編集部/プレスプラン

 

・『いじめと闘い、勝つ!』自分の子どもは自分で守る
/小寺やす子/サンマーク出版発行

 

・サイト『日本の子供たち』

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