いじめゼロを目指して

児童(生徒)が不登校になってしまった場合

文部科学省の2011年度の調査によれば、全国で、小・中学校を合わせて
711,458人にも上る子供たちが不登校に陥っているのだそうです。
そのうち、いじめが原因で不登校になったのは2,370人

 

もし、いじめが原因で児童(生徒)が不登校になってしまった場合、
学校側はどのような対処法を取れば良いのでしょうか。

 

さきほどの2,370人のうち、中学生は2,011人。
小学校高学年以上の年齢になると、思春期特有の不安定な心理特性から
不登校に陥る生徒が増える傾向が伺えます。

 

ただでさえ自己意識が過剰になったり自己評価が低下したりしやすい時期に、
「無視された」「ネットで心ない誹謗中傷を受けた」
…といったいじめ行為を受けると、子供たちは固く心を閉ざしてしまいます。

 

この時期は、些細な出来事でも深刻に捉えてしまいがちですので、
対処法としては被害者の気持ちによく耳を傾けることが第一です。

 

不登校は、一種の“避難”ですので、
最初は担任教師との面会も拒否するかもしれません。
しかし、そこで焦らず、根気よく接触を続けることが大切です。

 

@いじめに対してはしっかり対処すること
A何かあればいつでも相談に応じること

 

…この2点を約束して被害者に安心感を与え、
学校や教師に対する信頼感を取り戻すことが第一です。

 

不登校の場合は、保護者も学校側に不信感を抱いているケースも多いもの。
対処法としては、保護者の言い分をよく聞くこと、
そして、密に連絡を取り合ってフォローすることが信頼関係回復への近道です。

 

非行が絡むいじめの場合

一言で「いじめ」と言っても、その行為は様々。
中には、恐喝や脅迫、暴行といった、
いわゆる“非行行為”が行われているケースもあります。

 

例えば、次のようないじめは明らかに“非行”の要素が含まれています。

 

・殴る蹴るなどの暴行を加える
・お金や私有物を巻き上げる
・窃盗や万引きを強要する
・自分がやらせた窃盗や万引き行為をネタに、相手を脅迫する
・暴行行為を強要する

 

いじめ被害者としては、加害者が怖くて
仕方なく非行行為に加担してしまうケースもあるよう。
これも、立派な“いじめ”行為の一つです。

 

学校側の対処法としては、まず、
非行を行っている集団の内部構造を把握することから始めましょう。

 

その中での力関係がどうなっているのかが分かれば、
命令している“いじめ加害者”と、
命令されて仕方なく加担している“被害者”を特定できるでしょう。
個別に面談を行い、被害者の身の安全を保証した上で真相を聞き出すのがベストです。

 

また、このような、他人を巻き込んだ非行行為の背景には、
いじめ加害者の家庭的な問題が潜在しているケースが多いようです。
一方的に加害者ばかりを悪者扱いするのではなく、
そうせざるを得ない状況に追い詰められている
加害者の心の問題にも目を向けるべきです。

 

とはいえ、非行行為は許されるべきものではありません。
明らかに犯罪と判断できる行為については、
場合によっては出席停止などの処罰を加えるといった厳しい対処法が必要。

 

自分が行ったことの重大さはしっかりと認識させるべきです。

 

発達障害が絡むいじめの場合

小学校でのいじめの場合、
発達の遅れが目立つ子供がターゲットにされるケースが多いものです。

 

例えば、わざと泣かせて面白がったり、勉強ができないことをからかったり、
クラス全員で露骨な嫌がらせをしたり。

 

いじめられても被害者側がうまくやり返せず、その様子を見てさらに盛り上がる…。
“いじめている”という自覚がなく、面白半分でからかっているケースが多いようです。

 

このような場合の学校側の対処法としては、
クラス内の視線が被害者一人に集中している状況を改善することが第一。

 

人には個性があり、それぞれ得意なこともあれば苦手なこともあるということ。
人間関係を築く上では、人の個性を受け入れてつきあわなければならないこと。
自分の言動が相手をどんな気持ちにさせるのかを想像する能力を養うこと。

 

…クラスメイトたちがこれらを自然に学べるように、
クラスみんなの「良いところ探し」をしたり、ロールプレイングで
「相手を否定しない受け止め方」を練習したりするのも良いでしょう。

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