いじめゼロを目指して

気になることがある時は…

「もしかしたら、うちの子、いじめられているんじゃないかな…」
子供の言動や様子でそう感じることがあった場合、
あなたならどうしますか?

 

気のせい、気のせい…とスルーする?
気にはなるけど、本当のことを知るの怖いから気付かぬフリ?

 

…いじめられているかもしれない。
そんな危機感を覚えた場合は、まずは声掛けをしてあげてください。

 

「最近、学校楽しい?」
「なにか変わったことあった?」

 

そんな簡単な質問で良いのです。
わざわざかしこまって聞かなくても、
食事をしている時やお茶を飲んでいる時、
出かける前の玄関でもかまいません。

 

声掛けによって、
「こっちはあなたのことを気にかけているよ」
…というメッセージを送ってあげることが大切なのです。

 

いじめを受けている当事者は、誰かに相談したくても
なかなか自分からは話を切り出せないことが多いそうです。
周りの人の声掛けが、
本人にとってのちょっとした“きっかけ”になることも多いんですよ。

 

普段から“信頼関係”を築く努力を!

ただ、「気になったら声掛けをする」とは言っても、
普段から親子の間に信頼関係ができていなければ、
本当のことは打ち明けてもらえないでしょう。

 

これは、教師と生徒の関係でも同じことです。

 

「何かあったら先生に相談するんだぞ」
「いじめを見たら先生に申告するように」
…と声掛けしてあっても、
教師に言ったことによってますますいじめがエスカレートする可能性もありますし、
申告した自分がターゲットにされる危険性もあります。

 

いじめの事実を大人に打ち明けるというのは、子供にとっては
とても勇気の要ることなのです。

 

しかし、家庭にしろ学校にしろ、普段から

 

「調子はどう?」
「部活、頑張ってるんだね」
「最近、なんか面白いコトあった?」

 

…と何気ない声掛けを繰り返していれば、
子供が本当に辛い状況に直面した時に
「ちょっと相談してみようかな…」
という気持ちになりやすいものです。

 

これが、「信頼関係」というもの。
いつも自分のことを気にかけている“誰か”は、
イザという時に一番頼りになる存在なのです。

 

これはいじめの被害者に限ったことではなく、
「誰かがいつも自分を見ている。気にかけている」
という感覚は、いじめ加害者にとっての“牽制”にもなり得ます。

とんでもない“声掛け”の例 〜大津中2男子自殺事件〜

実際に自分のクラスでいじめ行為が行われているのを目撃した時。
担任教師としては、一体、どのような声掛けをするのが理想的なのでしょう。
筆者の友人などは、それをずっと考え続けて悶々としていますが…。

 

少なくとも、「やりすぎんなよ」という声掛けは
決して適切とはいえないでしょう。
これは、大津中2男子いじめ自殺事件で、
担任教師が被害者への暴力行為を見た時に発したという言葉。
複数の生徒が、
「ほとんど止めようとしなかった」という趣旨の証言をしているそうです。

 

しかも、
「いじめの現場を見て笑っていた」
「周りには他の教師もいた」
…と証言している生徒もいることが明らかとなり、
杜撰な校側の対応に世間の非難が集中したのです。

 

いじめを何度も目撃しながら、漫然と見逃してきた担任教師は、
どんな気持ちで「やりすぎんなよ」
と声掛けしたのでしょうか。

 

本人は「いじめ行為をやめさせる趣旨だった」
と主張しているそうですが、受け取り方によっては
「やりすぎなければ、いじめても良い」
とも解釈できる言葉ですよね。
担任のこうした言葉が、
いじめを助長させる一因になっていた可能性も高いでしょう。

 

「先生もいじめ行為を認めているからいいんだ」と、
加害者集団を誤解させてはいなかったでしょうか。

 

“言葉”は、発した瞬間からもう自分のモノではなくなってしまうもの。
それをどう受け取るか、どう解釈するかは、
言葉をキャッチした人次第なんです。

 

この担任に限らず、私たち大人は皆、
子供たちにかける“言葉”の一つ一つに
責任を持たなければならないのではないでしょうか。

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