いじめゼロを目指して

「単なるわがまま」で片づけないこと!

いじめの加害者・被害者に関わらず、
時に子供は、攻撃的なふるまいを見せることがあります。

 

大人たちは「単なるわがまま」と軽くあしらってしまいがちですが、
この対処法次第で、その後のいじめの発生を防ぐことができるかもしれません。

 

子供が見せる攻撃性は、
自分の感情を適切に表現できる手法を学んでいく過程で
非常に大切なもの。
気に留めてあげるべきものです。

 

アメリカ小児学会(AAP、the American Academy of Pediatrics)は、
攻撃的な振る舞いを見せるようになった子供への対処法として、
次のような提案を行っています。

 

★子供に対して家庭でのルール、原則、決まり事を教え聞かせる。
  そしてそれを一貫して実行する。

 

★攻撃的振る舞いの際のリスクを減らすため、
  危険な物は子供の手の届かないところに移動させる。

 

★子供が良いことをしたら微笑みで応え、誉めてその行動を強化する。

 

★静かに適切な言い回しを用いて自分の意思を伝えることのほうが、
  暴れたり怒ったりして気持ちを表現するよりも良い方法であることを教える。

 

★攻撃的な行為そのものを咎めるのではなく、あくまでも
  「攻撃的な行為で相手を傷つけること」が
  決して許されるべきではないことを教え込む。

「タイムアウト」とは?

さらにAAPは、1歳くらいの子供が攻撃的な行いをした場合、
「タイムアウト」の手法で対処することを勧めています。

 

「タイムアウト」とは、アメリカでよく用いられる、子供に対する教育法の一つです。
子供が癇癪を起したり、攻撃的な態度をとった場合、
一旦、その場から強制的に退去させるという方法。

 

壁に向かって座らせたり、専門の椅子に座らせたりして、一定の時間を過ごさせます。
「授業中におしゃべりをして、廊下に立たされる」という感覚に似ていますね。
要するに、ペナルティです。

 

人は興奮した時、その場にいる限り攻撃性は収まらないでしょうし、
自分でも自分の気持ちに収集がつかなくなるもの。
離れた場所に強制的に移動させられることで冷静さを取り戻し、
自分の言動を客観的に見つめ直す良い機会になります。

「タイムアウト」のルール

子供が攻撃的な行いをした場合の、
いわば「ペナルティ」として有効な「タイムアウト」という対処法。

 

しかし、方法を間違うと、かえって子供を混乱させることにもなり兼ねません。
実際にこの対処法を実践する場合は、次のことに注意しましょう。

 

@押し入れや物置など、暗い場所や閉塞感のある場所は避けましょう。
  その体験がトラウマになってしまう可能性があります。

 

A「タイムアウト」の時間は、年齢で設定しましょう。
  例:3歳なら3分、5歳なら5分

 

C「なぜ自分はタイムアウトさせられたのか」をしっかり意識させましょう。
  「どうして」「何がいけなかったのか」が分からないと、
  同じことを繰り返すだけになってしまい、
  この手法を行う意味がなくなってしまいます。

 

D攻撃的な行動をとった場合、「次にやったらタイムアウトだよ」と警告しましょう。
  それでも止めない場合は「1、2、3……」とカウントダウンをして
  「3」でも止めなかったら「タイムアウト」に移行しましょう。
  繰り返しているうちに、子供も学習します(笑)
  (タイムアウトさせられるのが嫌なので、カウントの途中でやめるようになります)

 

最後に、この対処法で最も大切なことは、
「タイムアウトさせられたのは、自分が悪いことをしたからなんだ」
…ということをしっかり実感させることです。

 

意味もなくタイムアウトさせられた、自分は悪くないのに理不尽な扱いを受けた…
そういう記憶を植え付けてしまうと、
親子の信頼関係にも悪影響を与えてしまいます。

 

自分の行動で人を傷つけてしまうことの重み、
人の心の痛みが分かる人間に育てるためにも、
まずは親が子供を一人の人間として認め、尊重し、
真摯に向き合う姿勢が大切なのです。

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