いじめゼロを目指して

学級崩壊とは?

一時期、各種メディアで「学級崩壊」という言葉をよく目にしましたよね。

 

学級が崩壊する…。
その言葉が持つイメージはかなり強烈ですが、実際のところ、
学級崩壊とはどのような状態のことを表しているのでしょうか。

 

例えば、次のような状態に陥っているクラスは「学級崩壊」と表現されます。

 

・おしゃべり、教師への反抗的な言動、奇声、口笛、冷やかし、嘲笑、
物が飛んでくる、勝手に歩き回っている生徒がいる、教室から出ていく生徒がいる…。

授業中にこうした現象が見られ、クラス全体が騒然としている。

 

・上記のような行為に対して教師が注意すると、さらにクラス全体が盛り上がり、
もはや手がつけられない無法状態に陥る。

 

…このような状態が続けば、教師側も授業どころではなくなってしまいますよね。
徐々に、教育に対する情熱すらも奪われてしまうケースが多いよう。
実際、学級崩壊が原因で精神的に疲弊し、求職に追い込まれる教師も…。

 

自分がどんなに注意を促しても相手もすらしてもらえないわけですから、
教師として・人間として自信を失ってしまうのは仕方がないことでしょう。

 

学級崩壊状態のクラスはいじめが起こりやすい?

学級崩壊には、全体を挑発する“首謀者”のような立場の子供がおり、
その周りには、首謀者の行為に同調する“同調者”たちがいます。

 

一方で、このような騒ぎに一切加わらない生徒や、
「あんたたち、いい加減にしなよ!」と、首謀者に批判的な生徒もいます。

 

怖いのは、こういった傍観者や批判者が
いじめのターゲットになりやすいこと。

 

仮に、学級崩壊状態のクラスでいじめが起こった場合を想像してみましょう。
クラス担任は、日々の学級運営でいっぱいいっぱいな状態です。
もし、クラスにいじめが起こっていたとしても、
それに気付くことができるでしょうか?
気付いたとしても、自分自身もいじめに遭っているような状態で
満足な対応・ケアができるでしょうか?
そんな心の余裕があるでしょうか?余力があるでしょうか?

 

…答えは、言うまでもないでしょう。
ここに、学級崩壊状態のクラスでのいじめ問題の怖さがあります。

 

そして、このような時こそ、“チームで対応する”という
いじめ対処法の基本原則が生きてくるわけです。

 

閉じられたクラスにしてしまわないように、
教室内で起こっている問題については他の教員にも共有してもらいましょう。
担任自身に余裕がない場合であれば、なおさらのことです。

卵が先か、にわとりが先か…

学級崩壊状態のクラスで、その“崩壊”に便乗する形で
いじめが発生することもあれば、逆に、
いじめ問題が一つのきっかけになって学級崩壊が起こるケースもあります。

 

例えば、いじめ問題に対する担任教師の対応がマズかった場合。
「先生は○○君ばかりえこひいきしている」
…こんな不満から、授業中に教師の話を聞かなくなるというケースは多いようです。

 

また、いじめ加害者に対する教師の対応が明らかに甘かった場合、
「教師なんてそんなもんか」と舐められる可能性があります。
このような“隙”を突かれると、
指導をまともに受け取ってもらえなくなることも…。

 

子供たちは、大人が思っている以上に大人の行動をよく観察し、
チェックし、厳しく査定しています。
些細なことで信用を失うことはよくあることですし、逆に、
何気ない言動で子供たちに揺るぎない安心感や勇気を与えることもできます。
四六時中、複数の子供たちと関わる仕事に就いている以上、
教師はその自覚を持って子供たちに接しなければなりません。

 

明らかな問題を抱えている子供に対しても、また、
そうではない子供に対しても、平等に安心感を与える。

 

…筆者のような部外者が言葉にするのは簡単ですが、
実践するのは非常に難しいことだと思います。

 

しかし、教師という仕事を選んだ以上は、プロとして見本を見せて欲しい。
それが、保護者側に立つ人間から教師のみなさんに期待する、唯一のことなのです。

 

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