いじめゼロを目指して

いじめをこじらせる要因は学校にある?

いじめは、「子供 対 子供」の間で起こるもの。
当然のことながら、学校で発生するケースが圧倒的多数を占めています。

 

しかし、学校側の対応がしっかりしていれば、いじめは初期段階で解決することも可能。
裏を返せば、いじめが深刻なレベルにまで発展してしまうのは、
学校側になんらかの要因があることが疑われます。

 

例えば、いじめが発生した時、
学校側が慢性的に次のような対応をとっているようであれば
いじめ問題をより深刻な段階にまでこじらせてしまう危険性があるでしょう。

 

・いじめの存在に気づいていながら、教師が「些細なこと」「よくあること」と軽視する

 

・保護者からの問い合わせや訴えがあった場合に、
よく事実確認もせずに「いじめはない」という見解を貫く

 

・いじめが発生した場合、「被害者にも問題があるのではないか」という見方をする

 

・当事者同士を握手させて「仲直り!」といった安易な方法で、
問題が解決した気になっている

 

・いじめが発生した際、子供そっちのけで保護者間の話し合いで解決しようとする

 

・いじめが発生した際、学校側の責任を放棄して教育委員会へ委ねてしまう

 

…このような学校側の対応は、
被害者である子供や保護者たちの反感を買う要因になり得ます。

 

一番の問題点は、何より、
学校側がいじめに対して本気で向き合っていない点でしょう。

 

自分たちの学校で起こった、自分たちの問題であるという責任感があれば、
当事者である子供たちの心が置き去りにされるようなことも起こらないハズです。

楽観視こそがいじめを助長する要因!

学校でのいじめを進行させる最も大きな要因は、学校側の楽観視です。

 

「この程度のことは、子供の世界ではよくあることだろう」
「ケガをしたわけではないし、そんなに大ごとではないだろう」
「二人を呼んで、加害者に謝らせれば解決するだろう」

 

…そんな甘い考え方から、当事者同士を握手させて一件落着としている教師もいます。

 

しかし、学校側の楽観的な対応は、場合によってはいじめをエスカレートさせます。
加害者側としては、謝罪させられたということでプライドが傷つきますし、
「アイツ、先生にチクッたな」とますます被害者に対する攻撃性を高めていくでしょう。

 

一方の被害者側も、
「先生はこれで全部終わったと思っている」「先生は自分を守ってくれない」
…と、不信感や不安感を強めていくことになります。

 

究極を言えば、いじめは子供同士が自分たちの力で解決すべき問題。
教師(大人)が仲裁するというのは、良し悪しなのです。

 

子供からいじめの相談を受けた教師は、一人で楽観的な判断をせず、
必ず他の教師(できれば上司に当たる教師)に対応策を相談すべきです。

 

一人の教師としての対応が、
イコール学校側の対応として認識されることもありますので、
対応には慎重に行わなければなりません。

 

学校によっては、校長自らが「いじめ根絶」を宣言し、
いじめ防止週間やテーマ学習を設けたりして積極的に取り組んでいるところもあります。
そういう学校では他の教員の意識も高く、いじめ防止指導も効果的に行えるようです。

 

そんな学校でさえも、「無視した」「物が隠された」といったトラブルは起きていますので、
学校側の取り組みが甘いところはなおさらです。

 

 

学校側の初期対応の在り方とは

学校側の初期対応で一番マズイのは、安易にいじめの存在を否定したり、
「○○さんにも悪いところはあったんじゃないの」と被害者側を責めたりすることです。

 

いじめを受けた子供にとっては、大人に相談するだけでも非常に勇気が要ること。
教師に打ち明けるまでに、何カ月も悩み続けているケースも少なくないのです。
その気持ちを汲み取り、被害者の心のサポートをすることを最優先すべきです。

 

その後で、事実確認を慎重に行い、
本人が同意すれば保護者も交えての相談の場を設けるというのが自然な流れです。
※ただし、被害者を装っていても実は加害者グループの一人である可能性もあります。
被害者が他にいたり、単に教師をからかっている場合もありますので、
どのような状況であれ事実確認を怠ってはいけません。

 

休み時間中の教室の様子を観察したり、
他の教師に授業中の様子を聞いたりしながら、
慎重に調査を進めましょう。
(そういう意味でも、他の教師の協力は必要不可欠です)

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