いじめゼロを目指して

“開き直り”にどう対処するか

ある程度の年齢になってくると、生徒たちは大人顔負けの舌鋒で
教師や親をも自分の都合の良い方向に言いくるめることがあります。

 

特に、いじめ加害者になるような生徒にはその傾向が強いようですね。
暴力行為があったことについて指摘すると、
「ただ遊んでただけ。○○だって楽しそうだったし」
「体育の柔道の練習をしてただけ。
あれが暴力なら、体育の授業も暴力じゃないですか」
…などと、ついつい教師側がキレてしまいそうな発言を繰り返します。

 

これは、教師を舐めてかかって挑発しているだけですので、
それに乗せられてキレてしまっては大人の負けです(苦笑)

 

そのような場合は、こちらも論理で相手の言葉の“隙”をついていきましょう。

 

「じゃあ君は、廊下を歩いている時に突然私が柔道の技をかけたら、どう思う?
その時、ケガをしたら?“先生に遊んでもらっていました”なんて言えるのかい?」

 

「体育の授業は、“授業”という枠の中でやっているから暴力ではないんだよ。
でも、廊下で突然技をかけるのは、不意打ちだよね?
相手に心構えはできていないよね?
相手が望んでいないことだよね?それは、立派な“暴力”だ」

 

 

…相手が言い返せないところまで、このように繰り返し諭していきます。
また、過去のいじめ事件の判例などを例に挙げるとさらに分かりやすいでしょう。
(例:中野富士見中いじめ事件など)

 

大切なのは、絶対に加害者生徒のペースに乗せられないこと。
終始、毅然とした態度で、「君がしたことは暴力である」という姿勢を貫きましょう。

 

絶対に、「被害者にも非がある」と認めてはいけない

加害者との面談で教師が陥りやすい罠。
それは、「確かに、○○(被害者)にも非はある」と認めてしまうことです。

 

加害者の前でこのような発言をしてしまったためにいじめがエスカレートしたとしたら、
それは教師側の落ち度だと責められても仕方がないでしょう。
教師が加害者の味方をするような発言をすることは、加害者に隙を見せることになります。
○○先生も、“アイツも悪い”って言ってた→だからいじめた俺は悪くない。
…このように、自分の都合の良い方向に解釈してしまうことがあるのです。

 

ですから、絶対に、被害者にも非があることを
認めるような発言はすべきではありません。

もし、「だって、アイツだってこういうところがあるから、アイツも悪いんだよ」
…と被害者を責めるようなことを言ってきた場合は、

 

「○○(被害者)の問題は、あなたが指導するようなことじゃない。
そういう理由があったとしても、だからといっていじめが許されるわけではない」

 

…と、被害者の問題といじめの問題は別物であることを諭しましょう。

 

“いじめ”という言葉を使わずに指導する

そもそも、“いじめ”という行為の定義が曖昧なために、
どのラインを超えるといじめになってしまうのかがよく分かっていない生徒も多いようです。

 

そのため、いじめ行為を指摘されると、
「あれは、ただ遊んでいただけ」「ただ、使ってみたかったから借りただけ」
…と、自分たちの行為を自分の都合の良いようにごまかすケースもあります。

 

このような場合は、「いじめた」「いじめていない」の議論をしても埒が明きません。

 

「歩いている時に、突然後ろから突き飛ばされたら、あなたはどう思う?
それでケガをしたのに、相手がただ“遊んでいただけ”と言ったら、
あなたは平気?」

 

「人の物を、持ち主の許可なく持ちだすのは犯罪だよ」

 

…“いじめ”という言葉を使わず、その加害者が行った具体的な行為を持ちだして、
それはいけない行為なのだと指摘しましょう。

 

頭の回転が速く、言葉が巧みな加害者に対しては、
教師や親が一枚も二枚も上手でなければ適切な指導はできないよう。

 

難しい時代ですね…。

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