いじめゼロを目指して

大津中2自殺事件の真相

自殺の練習を強いられる。
…そんな、ブラックジョークにもならないようないじめが、
この日本で実際に行われていたという事実を、あなたはご存知でしょうか?

 

2012年に世間を騒がせた大津中2男性生徒自殺事件で、
被害生徒がいじめの延長で
「自殺の練習」を強いられていたことが判明したのです。

 

しかも、当初、この事実は隠されていたのだとか。
学校が実施したアンケートに対して、複数の生徒が証言したことで
この恐ろしい事実が明らかとなったのです。

 

学校が全校生徒859人に対して実施したアンケート調査では、
そのうち、いじめの内容を示す回答が計336件あったのだとか。
しかし、市の教育委員会側は当初、
「半数近くの回答は事実との確証は持てない。
また、いじめと自殺の因果関係も証明できない」として、
アンケート結果を公表していなかったものの、
実際の中身を見てみれば、その凄惨さは言葉を失うほどのもの。

 

「思いきりお腹や顔を殴ったり跳び蹴りしたりしていた」、
「教科書を破っていた」
「点数の悪いテスト用紙を貼り出されていた」
「体育祭で羽交い締めにされ、ハチの死骸を食べさせようとしていた」
「運動着に精液をかけ体育の時間に臭いと馬鹿にした」
「スーパーで万引きをさせられていた」

 

そして、

 

「昼休みに校内の階段を使って、自殺の練習をさせていた」

 

…と、とても「見て見ぬフリ」はできないような内容ばかりだったのです。

教師は黙認していた?

自殺の練習までさせられていたようなむごいいじめを、
学校側はなぜ気付けなかったのでしょうか?

 

実際には、気付いていたのに黙認していた可能性が疑われています。
…というのも、当時のクラスメートが、
メディアの取材に対して下記のような内容を証言しているからです。

 

「(担任の)先生がいじめを見て見ぬふりをしていたのは事実です。
女子生徒達が勇気を出して『広樹くんがいじめに遭っている』と掛け合っても、
先生はただ笑っているだけ。
軽い調子で『やりすぎるなよー』と声をかけるくらいでした」

 

また、被害者が教師に直接
「何とかしてほしい」
と訴えていたという証言もあります。

 

もし、この証言が本当なら、この担任教師の責任は
「大きい」などという言葉では表現できないほど重いものです。
知っていたのに、放置していたわけですから。

 

自分一人では解決が難しくても、
他の教師やスクールカウンセラーに相談すれば
なんとか最悪の事態だけは防ぐことができたかもしれません。

 

助けを求めたのに助けてもらえなかった被害者生徒の無念は、
果たしてその教師に伝わっているのでしょうか。

警察にもミスはあった

被害者生徒が自殺した日、加害者たちは、
教室に貼ってあった(集合写真の)被害者の顔に画鋲を突き刺して
「死んだらええやん」
と、笑っていたのだそうです。

 

担任教師は、その時すでに被害者が自殺したことを知っていたにも関わらず、
彼らの行動を見ても何も言わず、黙認していたのだとか。(クラスメートの証言)

 

自分にSOSサインを発していた生徒を見殺しにしたこの教師は、
これから先、どんな気持ちで教職を続けていくのでしょうね。

 

一方、この自殺事件では、警察側にも落ち度があったことが指摘されています。
というのも、被害者の父親が
「暴行があった。何か処罰はできないか」と、
3度にわたって大津署に相談したにも関わらず、
被害届は受理されなかったといいます。

 

暴行があったことを認定するには被害者の供述が必要だそうで、
その本人である被害者が亡くなった今、
被害届は受け付けられないのが一般的だといいます。

 

まさに、「死人に口なし」とはこのこと。
自殺の練習をさせている時点で
すでに「殺人」に近いような状態だったにも関わらず、
それを誰も救ってあげられなかったというのは、あまりにもむごい。

 

国も警察も教育現場も、そして私たちも、
この事件を風化させず、徹底的に議論を重ね、対策を講ずるべきです。

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