いじめゼロを目指して

様々なタイプのいじめ

一言で「いじめ」と言っても、実は様々なタイプのいじめがあります。

 

いじめに関しては様々な研究や調査がなされており、
定義や分類も研究者によって見解が分かれるところではありますが、
ここでは文部科学省の基準に従ったタイプ分けを参考にしたいと思います。
type

 

◆言葉:冷やかしやからかい、悪口、脅し、いちゃもん
◆態度:仲間外れ、集団による無視
◆軽い暴力:ぶつかる、叩く、蹴る
◆物理的損害:金品をたかる、金品を盗む、金品を壊す、捨てる
◆心理的被害:恥ずかしいことをする、危険にさらす
◆IT:PCや携帯電話での誹謗中傷、インターネットをつかったいやがらせ

 

かつては、言葉による攻撃や仲間外れ、
無視といったタイプのいじめが多かったようですが、
最近はPCや携帯電話を使ったタイプのいじめが増えていることが問題視されています。

 

例えば、ネット上に恥ずかしい画像や動画をアップしたり、
特定の個人を誹謗中傷するような書き込みをしたり…。

 

これらは匿名で行われることがほとんどで、被害者にとっては“敵”見えない状態。
非常に悪質なタイプのいじめであると言えるでしょう。

加害者側の問題

いずれのタイプのいじめも、その背景には加害者側の問題が潜んでいます。

 

例えば、悪気はないものの、相手が嫌がっていることが分からない子供もいます。
軽くタッチしたつもりが、被害者側からしてみれば「痛い」と思う強さだったり、
親しみを込めてからかったつもりが、相手を深く傷つけてしまったり。

 

まだ共感性やコミュニケーション能力が十分に成長できていないために、
人との適度な距離感の取り方が分からないのです。

 

このような子供に対しては、その都度、
教師や親が間に入って双方の誤解を解いてあげることが必要です。

 

 

一方、相手が嫌がっていることに気付いていながらいじめ行為を行う子供もいます。
「そうしなければ自分がいじめられる」「○○に言われたからやっただけ」
「△△したアイツが悪いんだ」

 

…このタイプの子供は、いじめ行為に対して常に自己正当化を行います。
その行為を行ったことに対してどこか他人事のように感じているため、
罪の意識が薄く、何度でも同じ行為を繰り返してしまうのです。

 

このような子供に対しては、まず、その心の殻を外してあげることが第1ステップです。

 

今は、自分のプライドを守るための鎧で心が硬く防衛している状態。
それを単に叱り飛ばしても、ますます周りに対する警戒心を強めるだけです。

 

その子供が心の奥に持っている道徳心を引き上げてあげるお手伝いが必要。
「本当は悪いことをしているんだ」
と、本人がきちんと善悪を判断できるように、
その子の言い分もよく聞きながら考え方を修正していってあげることが大切です。

 

理由なきいじめ

どんなタイプのいじめも、原因を深堀りしていくと、
加害者側の心理的な問題や
外から見ただけでは分からない加害者・被害者間の
複雑に入り組んだ事情に直面するものです。
そこから、今まで誰も気づいていなかった家庭の問題(虐待など)が
明るみになったりすることも少なくありません。

 

加害者側の問題に着目して原因を追求していった際、よく見受けられるのが、
「自分でもどうしていじめを行ってしまうのかわからない」
というケース。

 

相手は誰でも良かった、ただむかついただけ。むしゃくしゃしただけ。
イライラしていただけ。
誰でも良いからあたりちらしたかった…。

 

このような言葉の背景には、その子供が置かれている環境の問題や、栄養状態、
心理的な障害などが潜んでいる可能性があり、
この問題が解決されればいじめ行為も自然となくなるケースが多いようです。

 

“いじめ”という行為そのものに焦点を当てるのではなく、
加害者となった子供の問題を中心に解決策を考えていくこと
いじめ解決の近道となるでしょう。

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