いじめゼロを目指して

日本のいじめは男子>女子?

いじめというと、男子に多いイメージでしょうか。それとも女子?
なんとなく、「女子のほうがネチネチとしつこく嫌がらせをしそう…」
というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、実際のところは、
日本では全体的に男子のほうがいじめが多い傾向にあるのだとか。
小学校〜中学校では男女間にほとんど差はみられないものの、
高校でのいじめの男女比は約6:4なのだそうです。
(参考:国立教育政策研究所『生徒指導資料第1集
「生徒指導上の諸問題の推移とこれからの生徒指導
−データに見る生徒指導の課題と展望−(改訂版)」』 第五章「いじめ」)

 

さらに、男子と女子とでは、いじめの“中身”にも違いがあるようです。

 

【男子に多いいじめ】
1位 悪口・からかい
2位 殴る・蹴る
3位 仲間外れ、無視
4位 物隠し、物汚し
5位 言い掛かり・脅し
6位 用事を言い付ける
7位 人に笑われたり叱られたりすることを無理にさせる

 

【女子に多いいじめ】
1位 仲間外れ、無視
2位 悪口・からかい
3位 物隠し、物汚し
4位 言い掛かり・脅し
5位 人に笑われたり叱られたり することを無理にさせる
6位 用事を言い付ける
7位 殴る・蹴る

男子にありがちないじめの特徴

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表を見てお分かりいただけるように、男子のいじめの場合は
「殴る・蹴る」などの肉体的な行為が上位にランクインしているのが特徴的です。
2012年に問題になった大津のいじめ自殺事件でも、
いじめ加害者による一方的な暴力があったことが明らかになっています。

 

ここには落とし穴があり、
傍から見ると暴力には見えないようなケースも含まれているのが厄介なところ。
例えば、一見、プロレスごっこをしてじゃれ合っているように見えても
実はやられている側は苦痛を感じているというパターンや、
遊びの延長で首を絞めたり、足を引っ掛けられたり…といったパターン。
よく見ていないと「いじめ」とは気付かないため、見過ごされることも多いようです。

 

他に男子のいじめで多いのは、

 

・女子が見ている前でズボンやパンツを下ろされる
・「バカ」「キモイ」「ウザい」「死ね」と何度も言われ続ける
・学校帰りに荷物持ちをさせられる
・金銭を要求されたり、物が盗まれたりする
・無視されたり、汚いもの扱いをされたりする
・面倒な役割をすべて押しつけられる

 

…などの行為が挙げられます。

 

男子のいじめには、女子も面白半分に加担しているケースも多く、
「またやられてんの?」
「男のくせに先生にチクったの?」
…等と女子に馬鹿にされることもあるため、
いじめられる側はますます萎縮してしまうようです。

 

時代とともに変化する“いじめ”

いじめの構造や内容も、時代と共に大きく変動しています。

 

例えば、かつて“いじめ”と言えば、集団で個人をいじめるという構図でした。
それが、90年代半ばを境に、個人ベースのいじめも急増。
無視や仲間外れなど、集団内での“人間関係”を軸とした攻撃のみならず、
個人が個人を直接的に攻撃するケースも増えています。

 

ネット上の掲示板に悪口や根も葉もない噂を書き込んだりすることで相手を貶める
“ネットいじめ”も、この流れで出てきたものでしょう。

 

いじめの傾向について考える場合は、
男子・女子間の性差による影響のみならず、
このように時代が子供のココロに与える影響も含めて考察する必要がありそうです。

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